自己受容とは
(じこじゅよう)
自己受容とは、ありのままの自分を認めて受け入れることを指します。ここでいう「ありのまま」とは、長所だけでなく短所や弱さ、失敗や未熟さも含めた自分全体のことです
心理学では、これは「自分に対する評価を条件付きにしない態度」とも説明されます。つまり、「成功したから価値がある」「うまくできない自分はダメだ」といった条件ではなく、「どんな状態でも自分は自分として存在していい」と認める姿勢です
大事なのは、あなたは「存在しているだけで〝素晴らしい〟」という自己の尊厳なのです
保存日2024年11月28日(木)菰野図書館にてのコピー-scaled.jpeg?resize=710%2C164&ssl=1)
⚫︎例えば・・
・失敗しても「ダメな人間だ」と決めつけるのではなく、「今回はうまくいかなかった」と受け止める
・苦手なことがあっても「それも自分の一部」と認める
・他人と比べて劣っていると感じても、自分の価値まで否定しない
このような態度が自己受容です
ただし、自己受容は「現状に甘んじること」や「努力しないこと」とは違います。むしろ、自分を過度に否定しないことで、冷静に改善点を見つけたり、成長につなげやすくなる土台になります
さらに詳しく↓
⚫︎自己受容をすると起こる主な効果
1,心の安定が増す
自分を責める回数が減るため、不安やストレスが軽減されます
特に 不安障害 や うつ病 の予防・改善に役立つこともあります
2,自己肯定感が自然に高まる
「できる自分」だけでなく「できない自分」も認めることで、条件付きではない安定した自己肯定感が育ちます
3,他人との関係が良くなる
自分に厳しすぎる人は他人にも厳しくなりがちですが、自己受容が進むと他人にも寛容になり、人間関係がスムーズになります
4,挑戦しやすくなる
失敗を過度に恐れなくなるため、新しいことに挑戦しやすくなります
⚫︎メリット
1,メンタル面
・ストレス耐性が上がる
・自己批判が減る
・感情のコントロールがしやすくなる
2,行動面
・行動の自由度が増す(「失敗してもいい」と思える)
・継続力が上がる(完璧主義が緩む)
3,対人関係
・比較や嫉妬が減る
・他人を受け入れやすくなる
⚫︎デメリット(注意点)
自己受容は万能ではなく、やり方を誤ると次のような側面もあります
1,「現状維持」に偏る可能性
「これが自分だから」と変化を避ける言い訳になることがあります
2,向上心が一時的に下がることがある
今まで自己否定をエネルギーにして頑張っていた人は、最初はやる気が落ちたように感じることがあります
3,誤解されやすい
「自己受容=甘え」と周囲に誤解されることがあります
⚫︎よくある誤解
❌「ダメな自分を肯定すること」
⭕️「ダメな部分もある自分を理解すること」
❌「変わらなくていい」
⭕️「変わるかどうかは、落ち着いてから冷静に判断する」
自己受容は、「自分を変えるための土台」です
短期的にはやる気が下がるように感じる人もいますが、長期的には「心の安定」「人間関係の改善」「持続的な成長」につながることが多いです
⚫︎やり方(具体的な5つのステップ)
① 気づく(まず否定している自分を認識する)
最初の一歩は、「自分を責めている瞬間」に気づくことです。
例えば・・
・「なんでこんなこともできないんだ」
・「また失敗した、自分はダメだ」
こうした思考に気づいたら、止めなくていいので「あ、今責めてるな」とラベルを貼るだけでいいのです。これは 認知行動療法 でも使われる基本技術です。
② 分けて考える(事実と評価を分離する)
自己否定は「事実」と「解釈」が混ざっています。
例えば・・
・事実:プレゼンでミスした
・解釈:自分は無能だ
「事実だけ」に言い換える練習をします。「ミスした」までで止める。これだけで感情のダメージがかなり減ります。
③ 言い換える(自分への声かけを変える)
自分への言葉を、少しだけ現実的で優しいものに変えます。
NG行為
・「最悪だ」
・「自分は終わってる」
OK行為
・「うまくいかなかったけど、学べる」
・「こういう日もある」
ポイントは「ポジティブすぎないこと」です。無理に前向きになる必要はありません。
④ 感情をそのまま許す
自己受容は「感情を消すこと」ではなく「感じてもいいと認めること」です
例えば・・
・悲しい → 「悲しいままでいい」
・不安 → 「不安を感じてるな」
これは マインドフルネス のやり方でもあります。
⑤ 小さく行動する(受け入れた上で動く)
自己受容は「何もしないこと」ではありません。むしろ「そのままの自分で、できる範囲で動く」ことが重要です
例えば・・
・完璧じゃなくてもやる
・60点でも提出する
・小さく挑戦する
これが一番重要なステップです。
⚫︎習慣化しやすい具体トレーニング
①1日1分の振り返り・・「夜に1つだけ振り返りで書いてみる」
・今日ダメだと思ったこと
・それを「評価」ではなく「事実」に言い換える
②「親友に言うなら?」思考で考える
自分に厳しくなった時には、「親友なら自分に何て言うか?」と考える
不思議と優しい言葉になります。
③できたことリスト(超・超・超小さくてOK)
例えば・・
・朝ちゃんと起きた
・外に出れた
・メールを返信した
これを積み重ねると自己評価が安定します。
⚫︎つまずきやすいポイント
① すぐ変わろうとする
→ 自己受容は「慣れ」が必要。数週間〜数ヶ月単位で変化します。
② 無理にポジティブになる
→ 逆効果です。無理にポジティブにならず、ネガティブを許して受け入れていく
③ 「できてない自分」をまた責める
→ それに気づけた時点で進歩です。
⚫︎まとめ
自己受容のコツはシンプル
・「否定をやめる」ではなく、「否定している自分に気づいて、そのままにする」これを繰り返すと、少しずつ「心の余裕」「自己肯定感」「行動のしやすさ」が自然に育っていきます
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