フォーカシング

フォーカシングとは
(ふぉーかしんぐ)


 

フォーカシング(Focusing)とは、自分の内側にある はっきり言葉にならない感覚(からだの感じ・違和感・モヤモヤ)に注意を向けて、それを丁寧に言語化していく心理療法・自己探求法 です。

 

簡単に言うと「頭で考える」のではなく「身体の感覚に聴く」心理療法・セラピー です。

 

※1960〜70年代に、アメリカの哲学者・心理学者 ユージン・ジェンドリン によって提唱されました。「身体の内側の感覚(フェルトセンス)に静かに耳を澄ます」そういう心理療法・セラピーです。

 

 

⚫︎フォーカシングの基本的な考え方

私たちは悩みがあるとき、

分析しようとする

・理屈で説明しようとする

・正解を考えようとする

ことが多いですが、

 

フォーカシングでは逆に

まだ言葉になっていない「感じ」に注意を向ける

◉ 体の中の曖昧な感覚を手がかりにする

という姿勢をとります。

 

ジェンドリンはこれを 「フェルトセンス(felt sense)」=からだ全体で感じている意味のかたまり と呼びました。

 


 

⚫︎フォーカシングは具体的に何をするの?

代表的な6ステップがあります(簡略版)

 

クリアリング・ア・スペース
心の中にある気がかりを並べて、少し距離をとる

 

フェルトセンスを感じる
その問題について「体のどこでどう感じるか」を探す

 

ハンドル(言葉や名前・イメージ)をつける
「重たい石みたい」「モヤっと詰まってる」など表現を探す

 

共鳴させる
その言葉がしっくりくるか体に確認する

 

問いかける
「これは何だろう?」「何が必要?」と優しく聴いてみる

 

受け取る
浮かんできた気づきをそのまま受け入れる

 


 

⚫︎どんな効果がある?

研究や臨床経験では・・・

 

・気持ちの整理がつく

・ストレス軽減

・自己理解が深まる

・決断がしやすくなる

・トラウマや葛藤の緩和

・カウンセリングの効果向上

 

などが報告されています。特に頭では分かっているのに気持ちが動かないそういう方に相性が良いと言われます。

 


 

⚫︎フォーカシングの特徴(他の療法との違い)

療法

特徴

認知行動療法

思考・行動を変える

精神分析

過去を掘り下げる

フォーカシング

いまこの瞬間の身体感覚に聴く

つまり、分析より感じることを重視 するのが最大の特徴です。

 


 

⚫︎フォーカシングは自分でもできるのか?

はい、できます

 

簡単なセルフフォーカシングのやり方

  1. 静かな場所で目を閉じる
  2. 体の内側に注意を向ける
  3. モヤモヤや違和感に「どんな感じ?」と聴く
  4. 出てきた言葉を評価せず受け取る

 

これだけでも効果があるとされています

 

 

 


 

さらに詳しく↓

 

⚫︎誰でも取り組めるフォーカシング

 

失敗する例

❌ 深く理解しようと頑張る
❌ 正しい答えを出そうとする

このことよりも、ぼんやり感じるだけでOKくらいがちょうど良いです。

 


 

ここでは 今日から1人でできる、やさしい練習法 を紹介します。

🌿 基本のセルフフォーカシング(10分)

 

⚫︎ステップ① 場所を整える(1分)

  • 静かな場所
  • 楽な姿勢(椅子・ソファ・床どれでもOK)
  • スマホはオフ

まず「安全で落ち着ける感覚」を作ります。

 

 

⚫︎ステップ② 体に注意を向ける(2分)

  • 目を閉じる or 半眼
  • 呼吸をゆっくり
  • 胸・お腹・喉のあたりをぼんやり感じる

考えない。感じるだけ「何かあるかな?」くらいの軽さでOK。

 

 

⚫︎ステップ③ 気がかりを1つ選ぶ(2分)

最近のモヤモヤを1つ思い浮かべます。

例・・・

  • 仕事の不安
  • 人間関係の引っかかり
  • 将来の心配

ここで分析しないことが大事。

❌「なぜ?」と考えない
⭕「体のどこが反応してる?」と感じる

 

 

⚫︎ステップ④ フェルトセンスを探す(3分)

体のどこかに「なんとなくの感覚」が出ます。

例・・・

  • 胸が重い
  • 胃がキュッとする
  • 喉が詰まる
  • モヤモヤ・ザワザワ

それを そのまま味わう

 

◉変えようとしない

◉ただ一緒にいる

これがフォーカシングの核心です。

 

 

⚫︎ステップ⑤ 言葉や名前・イメージをつける(1〜2分)

感覚にラベルをつけます。

例・・・

  • 「黒い石みたい」
  • 「ぎゅっと縮こまってる」
  • 「曇り空みたい」
  • 「小さな子どもが震えてる感じ」

正確さより しっくり感 が大切。「これかな?」と体に聴いて、ピタッと来たらOK

 

 

⚫︎ステップ⑥ ひとこと聴く(1分)

やさしく質問します。

  • 「何がつらいの?」
  • 「どうしてほしい?」
  • 「何が必要?」

 

すると、

  • ふっと言葉が浮かぶ
  • 昔の記憶が出る
  • ため息が出る
  • 少し軽くなる

 

などの変化(=シフト)が起きることがあります。変化が起きなくても 全然失敗ではありませんのでご安心ください

 

 


 

🌱 超初心者向けミニ練習(3分版)

忙しい人はこちらだけでもOK。

「今の体はどんな感じ?」チェック

  1. 目を閉じる
  2. 体の内側をスキャン
  3. 一言で表す
    例:「重い」「ふわふわ」「ザワザワ」

これだけ

 

1日1回でも十分効果が期待できます。

 


 

⚫︎うまくいくコツ

コツ

  • 正解を探さない
  • 良い悪いを判断しない
  • ぼんやりでOK
  • 「待つ」姿勢

 

やりがちNG

  • 無理に言語化する
  • ポジティブに変えようとする
  • 長時間やりすぎる(最初は10分以内)
  • フォーカシングは「コントロール」ではなく「受容 を重視します。

 


 

こんな人に特におすすめ

・考えすぎて疲れる人

・気持ちがよく分からない人

・モヤモヤが取れない人

・マインドフルネスが合わなかった人

・カウンセリングの効果を高めたい人