パニック障害と機能不全家族とは
(ぱにっくしょうがいと きのうふぜんかぞく)
パニック障害と機能不全家族の間には、直接的な「原因=結果」という単純な関係があるわけではありません。
ただ、発症リスクや慢性化に影響を与える「強い関連性」は心理学・臨床の現場でよく指摘されています。
整理するとポイントは「ストレス」「愛着」「自己感覚」の3つです
保存日2024年11月28日(木)菰野図書館にてのコピー-scaled.jpeg?resize=710%2C164&ssl=1)
① 機能不全家族とは何か
まず前提として、機能不全家族とは
- 感情表現が禁止されている(泣くな・我慢しろ)
- 怒鳴り・無視・支配・過干渉がある
- 子どもが親の役割を背負う(親の愚痴係・世話係)
- 安心できる居場所がない
- 失敗や弱さが許されない
こうした 「慢性的に安全感がない家庭環境」 を指します
つまり、常に 緊張状態で生きることが当たり前 になります
② なぜパニック障害につながりやすいのか
1.常時ストレス → 自律神経が過敏化
子どもの頃から
- 顔色をうかがう
- 怒られないように気を張る
- いつ怒鳴られるかわからない
こうした状態が続くと、脳は「常に危険が来るかもしれない」と学習します
その結果
- 交感神経が過剰に働く
- 心拍・呼吸がすぐ上がる
- 些細な体調変化を「危険」と誤解する
これが パニック発作の土台 になります
パニック発作は「突然起こる」のではなく、実は 神経が慢性的に※過覚醒(かかくせい)になっている結果 です
(※過覚醒・かかくせい)・・・心身が強いストレスやトラウマにより常に緊張し、警戒モードが続いている状態のこと
2.感情を抑圧する癖
機能不全家族では
- 怖い → 言えない
- つらい → 我慢
- 助けて → 言ってはいけない
となりがち
感情は出せないと 体に出ます。
これが
- 動悸
- 息苦しさ
- めまい
- 胸の圧迫感
といったパニック症状として表れることがあります
心理的ストレスが「身体症状化」している状態です
3.「自分は安全でない」という無意識の信念
幼少期に安心感が育たないと
- 世界は危険
- 自分は弱い
- 何か起きたら終わり
という深い思い込み(スキーマ)が形成されます
この認知パターンがあると、
少しの動悸 → 「死ぬかも」
息苦しさ → 「発作だ、倒れる」
と 破局的解釈 が起きやすく、発作が増幅します
これがパニック障害の典型的メカニズムです
③ すべての人が発症するわけではない
こことても大事です
機能不全家族 = 必ずパニック障害ではありません
影響するのは
- 生まれ持った気質(不安になりやすいタイプ)
- トラウマ経験
- 社会的サポートの有無
- 思春期以降のストレス
など複数要因の組み合わせです
ただし臨床的には「パニック障害の方の多くが、幼少期に強い心理的緊張環境を経験している」という傾向はかなり見られます
④ 回復のために大切な視点
❌「自分が弱いから」ではなく
⭕「長年サバイバルモードで生きてきた結果」
と理解することが第一歩です
回復に有効なのは
- 心理療法(インナーチャイルド・自己受容・スキーマ療法)
- 認知行動療法(CBT)
- 自律神経を整える習慣(睡眠・呼吸・運動)
- 安心できる人間関係を作る
- 過去の家族役割から自由になること
「安全を体で学び直す」ことが鍵になります
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