非行と家族問題とは
(ひこうとかぞくもんだい)
家族問題がきっかけで非行に走るケースは、珍しくありません。
非行は「性格が悪いから」ではなく、問題の本質は家庭環境によるストレス・孤独・安心感の欠如へのSOSサインとして起こることが多いです。
保存日2024年11月28日(木)菰野図書館にてのコピー-scaled.jpeg?resize=710%2C164&ssl=1)
非行の原因
① 愛情・関心の不足(ネグレクト)
-
親が無関心、会話がない
-
ほめられた経験が少ない
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「自分は必要とされていない」と感じる
⚫︎承認欲求を満たすために、仲間集団や不良グループに依存(擬似家族的な存在)
⚫︎万引き・深夜徘徊・暴走などに発展
② 過干渉・過度な支配
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厳しすぎるしつけ
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自由がない、意見を言えない
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失敗を強く責められる
⚫︎強いストレスや反発心が蓄積
⚫︎「親への反抗」として非行に出る(家出、校則違反、暴力など)
③ 家庭内不和・DV・暴力
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夫婦喧嘩が絶えない
-
親からの暴力・虐待
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怒鳴り声や恐怖のある家庭
⚫︎安心できる場所がない
⚫︎ 感情コントロールが学べない
⚫︎ 攻撃的・衝動的な行動が増える(暴力や犯罪に走るリスクが高くなる)
④ 貧困・生活不安
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お金がない
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進学や将来に希望が持てない
-
家庭の役割負担が大きい
⚫︎劣等感や絶望感
⚫︎簡単にお金を得られる非合法手段に手を出す(窃盗・闇バイト・売春など)
⑤ 家庭内での役割不在(居場所がない)
-
話を聞いてくれる人がいない
-
孤独感が強い
-
家にいても落ち着かない
⚫︎「仲間がいる場所」を求めて夜間外出
⚫︎ 不良交友 → 非行に巻き込まれる
⑥ 親自身の問題
-
アルコール依存
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ギャンブル依存
-
精神疾患
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親も元非行歴あり
⚫︎養育機能が弱く、子どもに適切な規範が伝わらない
共通している本質
多くの場合、
「寂しさ」「不安」「怒り」「認められたい気持ち」
↓
それをうまく言葉で表せない
↓
行動(非行)として表れる
という流れがあります。
つまり、非行は「問題行動」ですが、同時にSOSサインでもあります。
さらに詳しく↓
具体的な改善方法
非行の改善には、単に「叱る・罰する」よりも、背景にある心理的・家庭的問題にアプローチする心理療法が非常に重要です。
非行は多くの場合「心のSOS」なので、 感情調整・自己肯定感・対人関係・家庭環境を整える治療が効果的とされています。
代表的な心理療法を、実際の支援現場(児童相談所・少年院・スクールカウンセリングなど)でよく使われる心理療法をご紹介いたします
心理療法の目標は「問題を起こさない人」ではなく、「自分を大切にできる人」になることです。
① 認知行動療法
⚫特徴
「考え方(認知)」と「行動」がお互いに影響し合って感情が生まれるという前提に立ち、困りごとを現実的・具体的に改善していく心理療法です。
⚫何をする?
-
衝動的な考え方の修正
-
「どうせバレない」「みんなやってる」などの歪んだ認知を修正
-
怒りのコントロール訓練
-
問題解決スキル訓練
⚫効果
- 再犯率低下
- 衝動性・攻撃性の改善
- 自己コントロール向上
⚫向いているケース
-
万引き・暴力・反抗的行動
-
衝動型・攻撃型
-
ルール違反が多い子
② 家族療法
⚫特徴
「子どもだけでなく家族全体を治療する」アプローチ。
非行は家庭環境と強く結びつくため、非常に効果が高い。
⚫何をする?
-
親子コミュニケーション改善
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叱り方・褒め方トレーニング
-
家庭内ルール作り
-
役割の整理
-
虐待・過干渉の是正
⚫効果
- 再非行率の大幅減少
- 家出・不登校改善
- 親子関係の回復
⚫向いているケース
-
親子不和
-
放任・虐待
-
家庭に問題が大きい場合
家族療法は、実は最重要療法のひとつです
③ 自己受容
実は、回復の「鍵」は自己受容
⚫特徴
ありのままの自分を、評価・肯定・否定もせず、ただそのままを認める心理療法
⚫何をする?
- 失敗も傷も含めて、今の自分をそのまま認めること
- 評価(ジャッジ)をしない
- ただ認知するだけ
⚫効果
【感情面】
-
怒りや不安を言葉で表現できる
-
衝動行動が減る
-
感情の自己調整が可能
【認知面】
-
「失敗=自分の価値」ではなくなる
-
白黒思考が減る
-
自分の長所短所を現実的に認識
【行動面】
-
助けを求められる
-
ルールを守る理由を理解している
-
他者と安定した関係が築ける
【対人関係面】
-
信頼関係が形成できる
-
孤立や過度な依存が減る
-
共感性が高まる
【内的感覚】
-
「自分はここにいていい」という感覚
-
存在価値の実感
-
将来への希望
⚫向いているケース
- 家庭で否定・比較・支配が強かった
- 愛着不安・見捨てられ不安が強い
- 罪悪感と自己嫌悪を抱えているタイプ
- HSP気質・感受性が強い子の二次的非行
まとめ(本質)
家族問題 → 自己否定 → 孤立 → 非行という悪循環に対し、
心理療法 → 安全な関係 → 自己理解 → 自己受容 → 行動改善
という回復プロセスが生じます。
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